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歯科の局所麻酔

2013年7月10日

 歯科の局所麻酔とは、注射を打った部位の神経に作用して、刺激の脳への伝達を遮断して、痛みを感じないようにすることです。
 歯の神経は歯の真ん中の歯髄に入っています。歯髄の周りの象牙質は間接的に神経とつながっていて痛みを感じますが、エナメル質は神経とつながっていないので、削っても痛みは感じません。
 歯肉に麻酔の注射を打つと、麻酔の薬は歯肉、歯槽骨、歯根の先の神経へとしみこんでいき、麻酔が効くわけです。麻酔の針が届きにくい条件が麻酔が効きづらいということになります。
 例えば、①歯肉が厚いとき。②歯槽骨が硬い。③歯根が長い。
このような理由で一般的にですが、下顎の歯は上顎より、特に、下顎の奥歯は麻酔が効きにくいのです。また、歯肉に炎症があり、膿をもっていると、さらに、麻酔が効きにくいのです。
 たまに、麻酔が効きにくい患者さんに対して、「アルコールが強いでしょ。」と聞かれることがあったかたは、それは、都市伝説だと思ってください。それは昔のことですが、アルコールに強いと、薬物代謝がよいので、麻酔がすぐに切れると考えられていたころのお話なのですから。